ほっかいどう空き家活用ネットワーク

むかわ町の令和2年度空き家現地調査結果について

空き家現地調査の実施概要

令和元年度に実施した「むかわ町内空き家全数踏査」に引き続き、今年度は以下の空き家現地調査を実施しました。
 ①令和元年度の全数踏査により抽出した空き家の現地調査
 ②令和2年度に発生した空き家の現地調査

現地調査①は、継続して空き家状態であるか、空き家の状態に変化があるか等の確認及び情報更新を実施。
現地調査②は、空き家の可能性がある住所地(町役場からの情報提供)の建物について、空き家状態であるか否かについて確認を実施。

調査にあたっては、令和元年度の取り組み成果「空き家トリアージ・チェックリスト(むかわ町独自様式)」を用いました。

○令和2年度むかわ町内の空き家等の件数=283件(2020年8月~12月実施の現地調査結果)

  • ・空き家の用途。新規・継続の区分は下表の通り(「新規」・・・令和2年度の新規空き家、「継続」・・・令和元年度からの継続空き家)
    新規継続合計
    住宅系空き家26184210
    非住宅系空き家6673
    合計(件)33250283
  • ・なお、令和元年度の空き家のうち、令和2年度現地調査において利活用を確認したものが36件、除却を確認したものが16件ありました。

令和2年度のトリアージ結果との比較

令和元年度と同様に、調査結果に基づいて空き家トリアージによる空家等の状態区分を行いました。トリアージ結果について下表に示します。
なお、表中には、令和元年度のトリアージ結果を併記しました。

令和元年度 令和2年度
そのまま活用可 45 30
適正な修繕で利用可 76 50
大規模修繕が必要 24 10
利活用に適さない 164 193
合計(件) 309 283

トリアージ結果を比率で示すと下図のようになります。


そのまま活用可、適正な修繕で利用可、の割合が減少している理由としては、状態の良い空き家の利活用が進んでいることが考えられます。

WEB空き家オープンハウス(令和2年度)

実際の空き家を使って、買い手(ユーザー)が安心・信頼して空き家を選択・購入できる
環境づくりをシミュレーションしました。

?買い手(ユーザー)が安心・信頼して、空き家を選び、購入し、住み続けることができる環境づくり

1.図面・住宅履歴など、住宅に関する情報の収集・作成、提供
2.空き家の今の状態・状況の、できるかぎり正確な把握と買い手(ユーザー)への情報提供
  • →北海道住宅検査人による住宅検査(インスペクション)の実施
3.買い手(ユーザー)への、『空き家の利活用の見える化』
  • →生活スタイルにあったリフォーム・パターンの提案
  • →提案したリフォームの完成イメージをわかりやすく伝える工夫
  • →提案したリフォームの工事費概算の提示
◆実際の空き家をお借りした、流通・利活用のシミュレーション
○空き家(建物)の概要
  • ①建築:平成10年 (築後22年経過)
  • ②木造・2階建て(小屋裏の居室利用)
  • ③延床面積:124.43㎡
  • ④メイン道路側に、簡易店舗付き
  • ⑤図面の保管なし

?実測調査(現地調査)と図面起こし

◆住宅の図面・設計図の保管がなかったため、現地で実測調査を行い、各種の図面を作成

作成した図面は、位置図・平面図、立面図、断面図です。

■位置図、平面図の作成
■立面図の作成
■断面図の作成

?北海道住宅検査人による住宅検査(インスペクション)の実施と、検査報告書の作成

◆住宅検査(インスペクション)のポイント
  • ①基礎 →鉄筋の有無の検査。鉄筋ピッチの確認
  • ②外周り・窓周り →雨漏り痕、材の傷み・障害、シーリング・コーキングの劣化
  • ③床下
  • ④天井裏
  • ⑤床の傾斜
  • ⑥室内・窓周り →雨漏り痕、材の傷み・障害、コーキング・パッキンの劣化

?買い手(ユーザー)への「空き家の利活用の見える化」~リフォーム・パターンの提案

1.生活スタイルにあったリフォーム・パターンの提案
→3つのパターンを提案
2.提案したリフォームの完成イメージをわかりやすく伝える工夫
→イメージCGの製作・提示
3.提案したリフォームの工事費概算の提示
→予算(資金計画)の目安・目処を立てやすくするための工夫

★リフォーム・パターン1

◆普通に住む上で、不要なスペース(簡易店舗)の撤去。

前の入居者(所有者)が使用していた機器そのままでは気になる設備等の交換

  • ①簡易店舗の解体・撤去
  • ②トイレ便器の交換
  • ③水周り・室内の美装
■現在のトイレの様子
◇外観~簡易店舗を解体・撤去
■現在の実際の様子(写真)
■リフォーム後のリフォームCG

★リフォーム・パターン2

◆パターン1のリフォームに、以下の内容を追加
  • ①和室の続き間の洋室化(洋室2つに改修)
  • ②広縁(和室)をサンルーム化
  • ③玄関引戸を、断熱ドアに交換
  • ④照明器具全てのLED化
◇室内~和室の続き間を独立した洋室にリフォーム①
■現在の実際の様子(写真)
■リフォーム後のリフォームCG

◇室内~和室の続き間を独立した洋室にリフォーム②
■現在の実際の様子(写真)
■リフォーム後の リフォームCG

◇室内~和室の広縁(縁側)をサンルームにリフォーム
■現在の実際の様子(写真)
■リフォーム後の リフォームCG

★リフォーム・パターン3

◆新築同等性能を持つ住宅へのリノベーション
  • ①今の外装・内装を全て撤去して、スケルトン(基礎、柱・梁の骨組み)にする
  • ②構造として傷み・腐れなどがある箇所、脆弱箇所の補強
  • ③断熱材・防湿気密フィルムの入れ替え、断熱サッシ・ドアへの交換
  • ④内装、外壁材、屋根材全ての交換
  • ⑤水廻り、設備機器、暖房設備全ての交換
■スケルトン(基礎、柱・梁の骨組み)にした状態からのリノベーション
■断熱材の入れ替え
 

■防湿気密フィルムの設置
■断熱サッシへの交換

令和2年度 国土交通省事業の取り組み成果

空き家等利活用アンケート調査(むかわ町)

むかわ町内の空き家について、町内に事業所等を有する法人や個人事業主、町内の賃貸物件オーナーを対象とした「空き家等利活用アンケート調査」を実施し、空き家に関係するビジネスへの関心や空き家を活用することへの関心等についての考えや取組み状況を調査しました。
アンケート調査結果を公開します。


空き家情報データベースの概要

空き家情報データベースの概要を公開します。